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世界でいちばんやかましい音
- 2007.02.25 Sunday
- 作者名 え
- 08:00
- comments(3)
- trackbacks(0)
- by ぱいぽ
小学校中学年ぐらいから読みました。
もうずいぶん前、東京子ども図書館の「おはなしのろうそく」を東京のおみやげにいただいたことがあります。それに入っていた話です。
いい話がたくさんありましたが、そのなかでとりわけ気に入ったのは、「こすずめのぼうけん」そして、この「世界でいちばんやかましい音」でした。
でも、残念ながら、かなりの長さの話で、覚えられず……挫折。
(「こすずめのぼうけん」は根性出して覚えたのですが………もう忘れました(^^ゞ… )
だから、この絵本が出たと知ったとき、まよわず購入。
ただ、少し不安だったのも確か。
文章の方を先に知ってあとで絵本になったものを見たとき、イメージが違うなあと思うことが多いのです。
でも、これは、ばっちり。太田大八さんの絵は、いかにもそうだと思えるものばかりで、ほとんど違和感を感じることがありませんでした。
何度見ても、この話の絵には、ぴったりです。
太田大八さんって、こういう絵もかくんだ、と、びっくりもしましたが。
さて、「世界でいちばんやかましい音」って、どんな音なのでしょう。
世界でいちばんやかましいことを自慢にしているガヤガヤの都。
そのなかでもとりわけやかましいのは王子さまでした。
名前はギャオギャオ……これだけでもどんな子かわかりそうなものですが、名前にたがわず、ドラムかんをつみかさねていっきにくずすなんてことが大好きな遊びだという王子さまなのです。
その王子さまが、誕生日のプレゼントに王さまにねだったものが、この「世界でいちばんやかましい音」なのです。
それは……世界中の人が一度に叫んだ音!
このプレゼントのためには、世界中の人々に協力してもらあなければなりません。壮大な事業が始まりました……。
マザーグースの
世界中の海が一つの海になったらどんなに大きな木だろな…
の世界ですね。
〜世界中の人が一度に叫んだらどんなに大きな音だろな〜
ところで、世界中の人が一度に叫ぶ音って、どんな音でしょう。
自分も世界でいちばんやかましい音を聞いてみたい。
…それって、だれでも考えることですよね。
そして……王子さまの誕生日がやってきたときには、世界中にそんな思いがひろがって……。
でも、王子さまの誕生日が台無しになったと思ったときに、大どんでんがえしがおこるのです……。
ストーリー展開のおもしろさで、長い話なのですが、ぐいぐい子どもたちをひっぱっていく本でした。
ページの配分も絶妙。さすが、太田大八さんだと思います。読む(聞く)子どもの心の動きを上手につかんでいきます。
最後のシーン。
これまでアップテンポでぐんぐん気持ちが高揚してきたものが、一転して、きらきらと音がかがやく静かな世界へとかわります……。
その世界で、これまでの喧騒のなかでは気づかれることのなかった多くの宝物を王子さまは見つけることができたのです。
この本を読み終わったあとには、静けさがそのまま子どもたちのなかに残っているような気がしました。そして私のなかにも……。
王子さまだけでなく、この本を読んだ子どもたちもきっと日常の生活のなかに今まで気づかなかったすばらしいものを見つけることができるような気がします。
何回読んでもいいなあと満足できる1冊です。
世界でいちばんやかましい音
ベンジャミン・エルキン/作 松岡享子/訳 太田大八/絵
出版社名 こぐま社
出版年月 1999年3月
ISBNコード 4-7721-0150-0
税込価格 1,155円
頁数・縦サイズ 34P 18×18cm
もうずいぶん前、東京子ども図書館の「おはなしのろうそく」を東京のおみやげにいただいたことがあります。それに入っていた話です。
いい話がたくさんありましたが、そのなかでとりわけ気に入ったのは、「こすずめのぼうけん」そして、この「世界でいちばんやかましい音」でした。
でも、残念ながら、かなりの長さの話で、覚えられず……挫折。
(「こすずめのぼうけん」は根性出して覚えたのですが………もう忘れました(^^ゞ… )
だから、この絵本が出たと知ったとき、まよわず購入。
ただ、少し不安だったのも確か。
文章の方を先に知ってあとで絵本になったものを見たとき、イメージが違うなあと思うことが多いのです。
でも、これは、ばっちり。太田大八さんの絵は、いかにもそうだと思えるものばかりで、ほとんど違和感を感じることがありませんでした。
何度見ても、この話の絵には、ぴったりです。
太田大八さんって、こういう絵もかくんだ、と、びっくりもしましたが。
さて、「世界でいちばんやかましい音」って、どんな音なのでしょう。
世界でいちばんやかましいことを自慢にしているガヤガヤの都。
そのなかでもとりわけやかましいのは王子さまでした。
名前はギャオギャオ……これだけでもどんな子かわかりそうなものですが、名前にたがわず、ドラムかんをつみかさねていっきにくずすなんてことが大好きな遊びだという王子さまなのです。
その王子さまが、誕生日のプレゼントに王さまにねだったものが、この「世界でいちばんやかましい音」なのです。
それは……世界中の人が一度に叫んだ音!
このプレゼントのためには、世界中の人々に協力してもらあなければなりません。壮大な事業が始まりました……。
マザーグースの
世界中の海が一つの海になったらどんなに大きな木だろな…
の世界ですね。
〜世界中の人が一度に叫んだらどんなに大きな音だろな〜
ところで、世界中の人が一度に叫ぶ音って、どんな音でしょう。
自分も世界でいちばんやかましい音を聞いてみたい。
…それって、だれでも考えることですよね。
そして……王子さまの誕生日がやってきたときには、世界中にそんな思いがひろがって……。
でも、王子さまの誕生日が台無しになったと思ったときに、大どんでんがえしがおこるのです……。
ストーリー展開のおもしろさで、長い話なのですが、ぐいぐい子どもたちをひっぱっていく本でした。
ページの配分も絶妙。さすが、太田大八さんだと思います。読む(聞く)子どもの心の動きを上手につかんでいきます。
最後のシーン。
これまでアップテンポでぐんぐん気持ちが高揚してきたものが、一転して、きらきらと音がかがやく静かな世界へとかわります……。
その世界で、これまでの喧騒のなかでは気づかれることのなかった多くの宝物を王子さまは見つけることができたのです。
この本を読み終わったあとには、静けさがそのまま子どもたちのなかに残っているような気がしました。そして私のなかにも……。
王子さまだけでなく、この本を読んだ子どもたちもきっと日常の生活のなかに今まで気づかなかったすばらしいものを見つけることができるような気がします。
何回読んでもいいなあと満足できる1冊です。
世界でいちばんやかましい音
ベンジャミン・エルキン/作 松岡享子/訳 太田大八/絵
出版社名 こぐま社
出版年月 1999年3月
ISBNコード 4-7721-0150-0
税込価格 1,155円
頁数・縦サイズ 34P 18×18cm
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くっくです。この名前、鳥ということでつけたほかはなんの意味もありませんが、気にいってます。カウンターの数字は「スランになりたいな」からのものです。数字が消えてしまうのはちょっと悲しかったので……。「スランの本棚」のカウンターはこれから7700をひいたものです(^^ゞ
キアです。ヴォクトの「スラン」に出てくるなかなか重要な登場人物キア・グレイの名前から拝借しました。ペットの名前に使われたと知ったら怒られそうです。
- スランについて
- ブログ「スランの本棚」のスランはヴォクトの古典的名作SF「スラン」からとりました。 スランというのは、新人類で、人の心を読むことができたり、知覚力や知力が現(?)人類よりはるかにうわまわっています。迫害され、表舞台からは姿をけしています。主人公のジョン・トマス・クロスはまだ9歳のスランの少年。人類や無触毛スラン(スランには触毛があるんです)に対して憎悪を持ちながらも、成長し能力が成熟していくなかで共存の道を模索していきます。 ね、なかなかいい感じでしょう。 前の「スランになりたいな」を始めるときに、たまたま「スラン」を読み返していたため勢いでつけました。勢いでつけたわりには気にいっています。 でも、この「スラン」絶版になっています。さびしいなあ。 ちなみに、昔アニメにもなった竹宮恵子の「地球へ」の主人公、ジョミーは、この「スラン」の主人公ジョン・トマス・クロス にちなんでいるそうです
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