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  • 2008.11.03 Monday
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おさじさん

「松谷みよ子 あかちゃんの本」とあります。あかちゃんからですね。
 
先日、職場に育児休業をとっている同僚の女性がお子さんを連れて顔を見せてくれました。
ぷくぷくっとしたほっぺ、お母さんにぴったり身を預けている様子に、子どもたちが小さかったときのことを思い出しました。赤ちゃんのいる生活っていいですね。

というわけで、今回は娘と息子が小さいころによく読んだ本「おさじさん」を。

出だしがいいんです。

  おやまを こえて
  のはらを こえて
  おさじさんが やってきました

思わずふしをつけて歌ってしまいます。

そして、

  こんにちは 
  おいしいものは ありませんか
  おくちに はこんで あげますよ

これって、まるでヒーローの登場です。

おさじさんは、おかゆを食べようとしているうさぎのぼうやをお手伝いしようとしますが、ぼうやは拒否。
直接おさらの中に顔をつっこんだうさぎのぼうやは、おはなとほっぺにやけどし、泣いてしまいます。

そこへ再びおさじさんが助けに入ります。

  おくちの トンネル
  アアーンと あいて
  おさじさんは はこびます
  たまごの おかゆを
  はこびます
  ポッポー

ここも、思わず歌ってしまうところ。
ヒーローの再登場の歌ですね。

地味なおさじさんを、すっかりヒーローにしたてたこの絵本。我が家では、よく歌いながら「ポッポー」とごはんを食べさせました。

最後に、
 
  ああ、おいしい
  おくちが おいしい
  ほっぺが おいしい

と、いう言葉。
これも、ほっぺをぺたぺたしながら、よく使いました。

離乳食からもう少し大きくなるまで、ごはんが楽しくなる1冊でした。

おさじさん
松谷みよ子あかちゃんの本
松谷みよ子/文 東光寺啓/え
出版社名 童心社
出版年月 1980年
ISBNコード 4-494-00105-8
税込価格 735円
頁数・縦サイズ 20P 21cm

osajisan
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いたいいたいはとんでいけ

「松谷みよ子あかちゃんのわらべうた」とあります。赤ちゃんから。

 「むっちゃん むがつく むうざえもん
  ころんで おひざを すりむいた」

なかなかすごい顔で泣いているむっちゃん。
ころんだ子に対するおきまりのおまじないは、

 「いたい いたいは とんでいけ」

ですが、いったい、「いたい いたい」は、どこにとんでいったかな?
と、思う子もいますよね。

この、「いたいいたいはどこへいった」というのは、作家の心もくすぐるのかしら。
梅田俊作・梅田佳子さんの「とんでけ とんでけ おお いたい!」なども同じテーマでかかれています。
どっちも「いたい いたい」は、ろくなことにはならないのですが、子どもを泣かしたのだし、ま、仕方のないところでしょうか。

この本では、「いたい いたい」は、 
 「むこうの おやまに とんでいけ」
と、とばされてしまいます。

むこうのお山で、「いたいいたい」はどうなっちゃうのかな?

 「むこうの おやまは らくらくやまで
  うさぎが いっぴき ねてござる」

このうさぎが、「いたい いたい」をなかなかいいものに変えるのです。

  「いたい いたい」を「まるめてなげて ぼうでたたいてふわふわのばし」

さあ、何ができるのでしょう?

なんてことをしていると、むっちゃんは、

 「むっちゃん むがつく むうざえもん
  いまないた からすが もうわらった」

最初の1文「むっちゃん むがつく むうざえもん」で、まず引き付けられます。
むうざえもん、すてきなネーミングです。
泣いている子におろおろするのじゃなく、あたたかくくるむ余裕のようなものが感じられます。

我が家では、これをもじって
「○○ちゃん○○がつく○○のすけ」
とか、○○に子どもの名前を入れて言ったりもしていました。

そして、言葉のリズムの心地よさ。
やっぱり、松谷みよ子さんは好きです。
確かにこんなふうに言っているうちに泣きやんでしまうかもしれません。

佐野洋子さんがかく、うさぎや最後のむっちゃんの絵も甘くなくていいなあ。

いたいいたいはとんでいけ
松谷みよ子あかちゃんのわらべうた 2
松谷みよ子/文 佐野洋子/絵
出版社名 偕成社
出版年月 1979年
ISBNコード 4-03-112020-6
頁数・縦サイズ 1冊 22cm


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いないいないばあ

あまりにも有名な絵本。いまさらという気もしますが、やっぱり大好きな本なので……。

初版が1967年ということで、もう40も前に出版され、今も愛されている本です。

赤ちゃんから読んであげられる本。
赤ちゃんは「いないいないばあ」って大好きですよね。(懐かしいなあ、赤ちゃんのいる生活……)
この「いないいないばあ」の本も、大好きです。

娘と息子が赤ちゃんのころ、とにかく喜んでくれるので、何度も何度も読みました。

  いないいないばあ、にゃあにゃがほらほら いないいないばあ

「いない いない」のところで、ちょっと本をとじて、
「ばあ」のところで、ぱっとページをかえて開いたときの、笑い顔。

私もすっかり文章を暗記し、しばらく読んでないのにまだ前文そらでいえます。本も1冊めはぼろぼろになり、いま家にあるのは2冊めです。

ほんわかとやさしい色づかいで描かれた瀬川康男さんの絵。動物たちの表情がまた魅力的です。
そして、心地よいリズムで、無駄のない松谷みよ子さんの文。
絵と文がぴったりとあって、本当に良質の絵本です。

そんなことから、高学年の子に読んでもおもしろがって聞いてくれました。

大学生の頃にはじめて出会ったのですが、できれば私も赤ちゃんのころに出会いたかったなあ。
「いないいないばあ」の本はいろいろあるけど、やっぱりこの本がいちばん好きです。

いないいないばあ
松谷みよ子あかちゃんの本
松谷みよ子/文 瀬川康男/え
出版社名 童心社
出版年月  改版 1990年 (初版 1967年)
ISBNコード 4-494-00101-5


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おふろだいすき

3、4歳ぐらいから読みました。
大勢の子どもたちには読んでいないのですが、これはうちの子たちのお気に入りの1冊でした。

まこちゃんが服をぬぐところからお話が始まります。
あひるのプッカをつれて、ゆげがいっぱいでいい湯加減のお風呂に入っていると、水に関係のある生き物たちが次々に現れるのです。

かめ、ペンギン、オットセイ、かば、そして、ついには、くじらが湯気の向こうやお湯の中から現れます。
動物たちはそれぞれその動物の特徴を生かしておふろを楽しみます。
ペンギンは、氷すべりならぬおふろの床すべり、かばは、かばみがき、そして、くじらは、いかにもくじららしい方法で……。
最後にはなんとみんなでいっしょにお湯に入って温まってしまいます。

動物たちとまこちゃんの身体の大きさの比が、実物と同じようにかかれているため、かばは本当に大きく、そしてくじらは身体全体は見えないけれど、身体の一部が現れただけで、迫力満点なのです。

そして、そんな動物たちが次々と現れていくにつれて、おふろはどんどん大きくなっていき、最後にみんなでおふろに入る場面では温泉の大浴場よりはるかに大きくなっているのに、ちっとも不自然に感じないように描かれています。
この大浴場のおふろがまたいいんです。あ〜、温泉に入りたい。

そこだけでなく、どのページも、お湯がザーッとこぼれるところ、湯気、シャボン、そしてゆらぐお風呂の水面などが、いかにも!という感じで、見ているだけで、いい気持ちになります。
海外に長くいた人に、「今何をしたいか」と聞くと、かなり多くの人が「温泉に入りたい」と、答えるとか……。わかりますね〜。

絵本全体の色調は黄色みをおびていて、それによりほわっとした暖かさがより感じられます。

見返しいっぱいの湯気とふんわりやってきたようなシャボン玉も、おふろがここまで続いているような気持ちにさせてくれてご愛嬌。

この本を読んで当時我が家の流行になったのは、
「ゆかげんはいかがですか?」
「あつくもなし、ぬるくもなし、ちょうどいいかげん。」
と、いう言葉。

しばらくおふろに入るたびにこの言葉をいい合うのが楽しみでした。

こんな寒い季節には、ぴったりのあたたかい話です。


おふろだいすき
日本傑作絵本シリーズ
松岡享子/作 林明子/絵
出版社名 福音館書店
出版年月 1982年4月
ISBNコード 4-8340-0873-8
税込価格 1,260円
頁数・縦サイズ 1冊 26×27cm


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くっくです。この名前、鳥ということでつけたほかはなんの意味もありませんが、気にいってます。カウンターの数字は「スランになりたいな」からのものです。数字が消えてしまうのはちょっと悲しかったので……。「スランの本棚」のカウンターはこれから7700をひいたものです(^^ゞ

キアです。ヴォクトの「スラン」に出てくるなかなか重要な登場人物キア・グレイの名前から拝借しました。ペットの名前に使われたと知ったら怒られそうです。
スランについて
ブログ「スランの本棚」のスランはヴォクトの古典的名作SF「スラン」からとりました。 スランというのは、新人類で、人の心を読むことができたり、知覚力や知力が現(?)人類よりはるかにうわまわっています。迫害され、表舞台からは姿をけしています。主人公のジョン・トマス・クロスはまだ9歳のスランの少年。人類や無触毛スラン(スランには触毛があるんです)に対して憎悪を持ちながらも、成長し能力が成熟していくなかで共存の道を模索していきます。 ね、なかなかいい感じでしょう。 前の「スランになりたいな」を始めるときに、たまたま「スラン」を読み返していたため勢いでつけました。勢いでつけたわりには気にいっています。 でも、この「スラン」絶版になっています。さびしいなあ。 ちなみに、昔アニメにもなった竹宮恵子の「地球へ」の主人公、ジョミーは、この「スラン」の主人公ジョン・トマス・クロス にちなんでいるそうです
                
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