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  • 2008.11.03 Monday
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ありがとう、フォルカーせんせい

娘の卒業式は91人中2人の欠席ですみました。体調の悪い子もいたけれど、みんな誇らしげで、成長の喜びを感じているようでした。
1年生で勉強に対する期待とうれしさではじけるようにして入学してきた子どもたちは、さまざまなことができるようになったという自信を持って卒業していくのだと思いました。

この本の主人公の「トリシャ」も、5歳になったとき、本の世界への入り口に立ちました。
トリシャの家では、読む練習を行う年齢になると、行う儀式がありました。
本にハチミツをたらし、
「どんな味だね」
「あまーい」
すると、家族が声をそろえて歌うのです。
「そう、ハチミツは あまーい。本も あまーい。
 よめば よむほど あまくなる」
自分も読む練習をして、読めるようになると、トリシャは、どんなにか期待に胸をふくらませていたことでしょう。

でも……読めなかったのです。

  よめない。
  ちっとも よめるように ならない。
  本は だいすきなのに。

1年生になっても、読めないトリシャ。

  字が くねくねした かたちにしか みえないんだもの。
  
  さんすうは もっときらい。
  すうじは いまにも たおれそうな、
  ぐらぐらした レンガの山にしか みえない。
  やっぱりだ。
  ぜったいに わたしは あたまが わるい。
  みんなと ちがう。

あんなに、本を読むことを楽しみにしていたのに……小学校へ入ったら読めるかなと思っていたのに……。

転校しても読めず、みんなに笑われるトリシャ。

  がっこうが だいきらい

でも、5年生になったとき、フォルカー先生とトリシャは出会います。

フォルカー先生は、トリシャが得意とする「絵」をほめてくれ、読み方をからかう子にはきびし顔を向けました。
でも、フォルカー先生が優しくすればするほど、いじめてくる男の子がいました。その子の影響で「のろまー!」「ばーか!」と、ほかの子たちも叫びます。

   みんなの いうことが ほんとうなんだ。

でも、ある日、ついに、フォルカー先生は、トリシャには字や数字がみんなと違って見えることに気づきます。

   「きみは じぶんを だめな子だと おもっているんだね?」

   「きみには 字や すうじが みんなとは ちがってみえるのに、
    らくだいしないで ここまで きたんじゃないか。
    せんせいたちさえ、気づかなかったんだよ」

   「つまり きみは かしこくて、
    それに とっても ゆうかんだって ことじゃないか」

   「きみは かならず よめるようになる。やくそくするよ」

ようやく、トリシャの持つ問題に気づいてくれる人が現れたのです。
さすが、アメリカだと感じたのは、ここで国語の先生とフォルカー先生が二人三脚でトリシャに読めるようになるプログラムをほどこしたことです。
特訓を始めて何ヶ月も何ヶ月もたったとき、トリシャは突然、自分が読めるようになったことに気づきます。

   しんじられない。まほうみたい!
   あたまのなかに ひかりが ぱあっと さしこんだ!

家へ帰ったトリシャは、5歳のときの儀式をひとりで行います。

   うれしくて うれしくて たまらないときも、
   なみだって ながれるんだ。

トリシャは、LDだったのでしょう。それを理解して適切に教えてくれたフォルカー先生に会えたことが彼女の人生を変えました。

トリシャのようではなくても、子どもたちは苦手なものがあったり、わからないことが出てきたりします。でも、どの子もできるようになりたい、わかりたい、と、思っているのです。わたしたち大人は少しでもその助けになりたいと思います。
そして、苦手なことだけではなく、得意なことに目をむけられるように、自分に自信が持てるように、学ぶ喜び、成長する喜びを、子どもたちが持てるように、かかわっていきたいとも思います。

このトリシャは、実は作者のパトリシア・ポラッコさんです。「彼の手は語り継ぐ」の作者でもあり、それも事実をもとにしたものです。
この2冊からは事実の持つ重みを感じます。

ありがとう、フォルカーせんせい
海外秀作絵本 6
パトリシア・ポラッコ/作・絵 香咲弥須子/訳
出版社名 岩崎書店
出版年月 2001年12月
ISBNコード 978-4-265-06806-7
(4-265-06806-5)
税込価格 1,470円
頁数・縦サイズ 1冊 29cm


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  • 2008.11.03 Monday
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コメント
ぱいぽさん・・・
こんにちは・・
何時も有難うございます・・(^^♪
いいお話ですね・・・
最近はLDのお子達たちが増えているように聞いています・・
LDに対応できる先生方が少ないようです・・
子どもたちは、いろいろな夢をもっています・・
その夢が一つづつでも、叶えていければいいなぁ〜と思います・・・(^^♪
そうだったのですね。。
LDに対応できる方(親も先生も)が少ないのが現実なんですね・・
私も含めてLDに対する知識を深めないといけませんね。。
でも子供って大人になって忘れている夢や感動がありますね♪
素直で純粋で(^^)
それだけで美しいと思えます♪
御卒業おめでとうございます。
今の風邪、本当に酷いですが、欠席者が少なくてすんで良かったですね!
やっぱりしっかりと覚えていたい一瞬でしょうから。
  • 1ststep
  • 2007/03/21 10:56 PM
こんばんは。
☆ヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇)ノ祝ご卒業!!

休まれた2名・・可愛そうですけど、早く治ってくれると良いですね。

僕は学生時代、風邪で修学旅行に行けなくて哀しい思いをしました。
その2名は、もっと哀しかったでしょうから。
lsackさん おはようございます♪
LD、増えているんですか。最近はADHDのお子さんも増えているような気がします。研修と、人員の配置が必要だと思います。どのお子さんも適切な教育を受けることができ、夢をかなえられたらいいなあと本当に思います。


magu7さん おはようございます♪
LD、昔ならそのまま「勉強ができない子」として扱われていたのだと思います。障害のため本来の能力が発揮できないのだというふうに認識が変わったのはよかったと思います。そういうお子さんが夢をかなえられるように、たくさんの人がかかわって手助けをしてあげたいですよね。


1ststepさん ありがとうございます
ええ、欠席のお子さんが少なかったのは何よりだったと思います。おっしゃるとおり、一生の思い出となるものですよね。当日欠席したお子さんは本当にかわいそうでしたが、学校で配慮をしてくれて、登校日にステージで証書をうけとったそうです。ちょっとほっとしました。


ピン助さん ありがとうございます
欠席の2人、よくなったようです。本当に間が悪いとしか、言えませんよね。でも、登校日にステージで証書を渡してもらったようで、それはよかったなあと思います。
ピン助さん、修学旅行に行けなかったんですか。病気になるということは、それだけでつらいのに、そういうことに重なるとよりいっそうつらいですね。そのときのお気持ちをお察しします。
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