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  • 2008.11.03 Monday
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「海のトリトン」ではないですか

今、選抜高校野球のTVで、大阪桐陰と静岡の常葉菊川の試合が始まりました。なんとはなしに、いろいろなことをしながら音だけ聞いていると、常葉菊川の攻撃のときのブラスバンドの曲がなんだか聞いたことがあるような…。ようく身を入れて聞いてみると、なんと昔懐かしい「海のトリトン」の曲ではないですか。
「『海のトリトン』だよ、この曲」と、言ったけど、主人は「なんだ、それ?」と言っただけでした。
もう○十年も前放映されていた子どものころに好きだったアニメ。原作は手塚治虫でした。
なんで、今頃、高校生が演奏しているんだろう?

追記です。
今度は、菊川、「暴れん坊将軍」のテーマ曲を演奏しています。レパートリーが広いですね。次は、何かな?

なんていっていたら、今度は大阪桐陰が「ドラゴンボール」のテーマを演奏してしています。

どっちもがんばれ〜。

またまた、追記です。
なんと、常葉菊川、優勝しました!おめでとう!

稀哲シート(ひちょりシート)に座っちゃいました

昨日は、日本ハムの北海道開幕戦。
友人から行けなくなった「稀哲シート」(ひちょりシート)のチケットをいただいたので、家族で行ってきました。

新庄選手がポケットマネーで作っていた「SHINJOシート」、去年1度だけ座りましたが、赤いカバーが座席にかかっていて、カバーがかかっている座席が遠めに見ると「1」に見えるように並んでいるのだそうです。
今年は、そこが「稀哲シート」に。これは森本稀哲選手のポケットマネーではなく、スポンサーがちゃんとついているようです。よかった、よかった。

開幕戦のせいか、座っていると、「そのカバー、いただいていいですか?」と、いう声が何回か、かかりました。1枚だけあげて、残り家へ。写真もとっちゃいました。
↓これです。(しわになっちゃいました)
hityori
↓おまけに、「SHINJOシート」も(もっとしわしわ……ごめんなさい)
sinjo

それで、肝心の試合は、9回裏までは2−0で負けていて、いつもの座席がゆれる現象もほとんどなし。でも、9回裏で、いっきにたたみかけて、同点。あとちょっとでサヨナラだったのに…惜しかったです。でも、もりあがり、座席は、ゆれる、ゆれる。行け行けのパターンの応援もできて、おもしろかった。
結果は12回までやって、引き分け…決定力不足というところでしょうか(^^ゞ

やどかりのおひっこし

新学期がもうすぐ始まります。終業式や始業式は各地でいろいろですが、明日3月31日までは前の学年、4月1日からは新しい学年ということです。

そんな新しい学年を始めるとき、あるいは、新しい環境へ踏み出すときに是非読みたい絵本です。
年中さんぐらいから読んであげられますが、小学生でもいい反応でした。

   1月のある日、
   「そろそろ おひっこししなくちゃ。」と、やどかりがいいました。

やどかりは体が大きくなったので、それまで入っていた貝殻(家)を這い出して海の底に立ちました。

   ひろい 海のそこは、こわくてたまりませんでした。
  
2月に、ぴったりした貝殻を見つけたやどかりは、思います。

   「ちょっと じみで さびしいな」

次の月から、やどかりは、いろいろな海の中の仲間に出会います。
いそぎんちゃく、ひとで、さんご、まきがい………。
そうして、彼らに自分の家の上や周りに住んだり、助けてくれるよう、お願いしていくのです。
   「きれいなねえ きみたち」
   「すてきだねえ きみたち」
   「みごとだねえ きみたち」
   ………。

そんな言葉をかけながら、次々と友達を作っていくやどかり。

友達のおかげで、どんどん家がきれいに楽しくなっていくのを見るとわくわくします。

10月になったとき、やどかりの家は、たくさんの友達でいっぱいになり、すっかり出来上がりました。

でも、11月になると、やどかりの家は窮屈になります。やどかりは1年の間に大きくなっていたのです。

   「みんな、しんせつにしてくれた。かぞくと おんなじだ。
    このまま、おいていくことなんて できるものか。」

このままではいられないけど、友達はおいていけない……。
でも、やどかりは、友達にも自分にも、いい方法を見つけます。

そうして、1月、家を出たやどかりは、再び広い海の底にいます。
でも、

   やどかりは、もう こわくは ありませんでした。

去年は、こわくてたまらなかった海の底。でも、この1年で、やどかりは、体とともに、心も大きく成長していたのです。

やがて、大きな、でもやっぱり地味な貝殻を見つけたやどかりは、思います。

   「…海には あたらしい ともだちが いっぱい いるぞ!
    …(中略)…また、ともだちさがしを はじめよう!」

新しいことに向かうのは、ちょっぴり不安だけど、大きな期待を持って思い切って踏み出してほしい、たくさんの新しい仲間とともに歩んでほしい、そんな思いをこめて、読みたいと思います。

作者のエリック・カールさんは、あの「はらぺこあおむし」をはじめ、「ちいさいタネ」「パパ、お月さまとって!」「くもさんおへんじどうしたの」など、コラージュのすてきな絵本をたくさん描いています。この絵本も、海の底にいるものたちが美しい色彩でダイナミックに表現されていて、いいなあと思います。

やどかりのおひっこし
エリック・カールの絵本
エリック=カール/さく もりひさし/やく
出版社名 偕成社
出版年月 1990年9月
ISBNコード 978-4-03-327410-2
(4-03-327410-3)
税込価格 1,470円
頁数・縦サイズ 1冊 30cm


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よみがえれ、えりもの森

風速10mの風ってどんな風なんでしょう。
気象庁のHPに昔のっていたものを見ると、風速10m〜15mでは、風に向って歩きにくくなり、傘がさせず、道路の吹流しの角度が水平になり、高速道路で乗用車が横風に流される感覚になるそうです。取り付けの不完全な看板やトタン板が飛び始めるとか。

題名の「えりも」は「襟裳」。北海道、日高地方にある、森進一の「襟裳岬」の襟裳です。ここでは、この風速10m以上の風が吹く日が年間290日を超え、風速30m以上になる日も稀ではないそうです。

絵本は、今の襟裳から始まります。

今、襟裳といえば、すばらしいコンブがたくさんとれることで有名な地です。

でも、50年前には、ここは「えりも砂漠」と呼ばれていました。

   風は、かわいた土を海にとばす。
   雨は、はげ山のどろ水を、海に流す。
   沖まで赤くにごった海。
   魚もよりつかない。
   宝のコンブも、どろコンブとなっていた。

砂嵐がふきあれるため、ほおかむりをして目だけを出して歩いていた人々は砂食い民(スクイタミ)と呼ばれてました。

襟裳地方は、昔から砂漠だったわけではありません。150年前までは「太古の森におおわれて」いて、コンブもたくさんとれたのです。
それが、砂漠になったのは、襟裳に住み着いたコンブとりの人たちのためでした。寒さをふせぐために森の木を切り、「たったの半世紀で、1本の木もなくなった」のです。

   山が死ねば、海が死に、やがては、人も生きられなくなるということを 
   だれも気づかなかった。

そして、50年前、ついに、襟裳を捨ててどこかへ移住しようとまで考えたとき、とうとう人々は立ち上がりました。

  「おれたちの手で、海とふるさとを、よみがえらせるべ」
  「木をうえて、むかしの森をとりもどそう」

それは、簡単なものではありませんでした。

木を植える前に、まず草を植えていくのですが、風速10m以上の風は、草の種もそれを覆うよしずもふきとばしたのです。

なんとかふきとばされない方法を考え(これは、打ち上げられた海草ーゴタを使った画期的な方法でした)草を植え続け、やっと木を植えられるようになったのは、なんと森をつくろうと考えてから17年後のことでした。

けれども、風に強いクロマツを植えても1週間もしないうちに枯れてしまう。
砂地の下の水のまじった地層を人の手でほり、水を抜く仕事も行われました。
ここの描写には、すさまじい執念を感じます。

森作りから20年たって、ようやく百人浜にクロマツの小さな森ができました。

   森はまだまだ遠かった。

何年も何年もかけて森は少しずつ大きくなります。そして、40年ぶりにやってきた流氷により、海に運ばれた砂が掃除されたとき、森のめぐみが海にそそぐようになったのです。

   魚がもどり、コンブの森が生まれた。

今、クロマツの森にはカシワの木が植えられているそうです。

  えりもの人たちの森づくりは、おわらない。
  …(中略)…むかしの森をとりもどすまで、何代もかけて、木をうえつづける。

漁師の方の言葉。
  「おれは、コンブ漁師だが、半生は山にかけた。
   漁師だから、海のことだけ考えていればいいんでない。
   山があれると、海もあれるんだ。
   五十年たって、心からおもう」

人間は、自然の中で生きています。でも、それを忘れてしまい、たったの50年で、簡単に砂漠になってしまった襟裳の地。
簡単に失われたものでも、それを取り戻すためには、たくさんの人々の執念にも似た努力による長い長い年月が必要だということをこの本は教えてくれます。50年たっても、まだ森づくりは道半ばなのです。

また、流氷による海の掃除がなされなければ、人間がどれほど森づくりに努力しても、コンブは戻らなかったという事実。人間の力でできることは、本当に限られているのだと感じます。
でも、自然が手をさしのべてくれたとき、もし砂漠のままだったらコンブの豊漁は一時のことで終わったでしょう。
襟裳の地にかぎらず、人間の努力と自然の恵みのどちらも欠けては、消えてしまった自然をよみがえらせることはできないのでしょう。

対象は4年生以上だと思います。大人にもおすすめ。
昔、NHKの「プロジェクトX]でも取り上げられた話です。

よみがえれ、えりもの森
本木洋子/文 高田三郎/絵
出版社名 新日本出版社
出版年月 2003年9月
ISBNコード 978-4-406-03028-1
(4-406-03028-X)
税込価格 1,575円
頁数・縦サイズ 31P 25cm


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きょうはなんのひ?

今日は、結婚記念日。毎年仕事が忙しい時期で、はたと気がつくと2、3日過ぎてしまっています。今年こそ、と、思って、家の目立つところに、この本をおいておきました。

瀬田貞二さん作、林明子さん絵の絵本、
「きょうはなんのひ?」

お父さんとお母さんが朝ごはんを食べているうしろを、そうっと女の子が通りすぎていく表紙からお話は始まっています。
とびらでは、お父さんの背広のポケットにやっぱりこそっと何かを入れている女の子。

そうして、物語のはじまり。
女の子の名前は、まみこです。

  「おかあさん、きょうは なんのひだか、しってるの? 
   しーらないの、しらないの、しらなきゃ かいだん 三だんめ」

と、歌を歌って学校へ行ったまみこの話を聞いて、おかあさんが、階段の三段目を調べてみると、そこには、赤いひもを結んだ手紙がありました。

  「ケーキの はこを ごらんなさい」

ケーキの「ケ」の上には木の絵が描いてあります。

居間のケーキの箱を開いてみると、また、手紙が。

  「つぎは げんかん かさたての なか」

「つ」の上に木の絵が描いています。

玄関の傘立ての中にも、赤いひもの手紙があり、

  「こんどは わたしの ほんのなかよ  
   ヒントは いちばんすきな えほんです」

今度は「こ」と「ん」の上に木の絵が…。

手紙の指示通りに次の手紙を次々に探していくお母さん。
最後には、手紙は9通になります。もちろん、お父さんの背広にかくされたものも、ちゃあんと使われました。
最後の手紙は、

  「とうとう ゆうびんばこに プレンゼントが とどきました おせわさま」

木の絵は「と」「う」のところについていました。

9通の手紙を並べて、木のついた字を並べてみると、ある言葉が……。
この言葉、想像してみてくださいね。(ヒントは、最初の文にあります)

お母さんが、手紙の指示にそって家の中を調べていくのですが、ここで、林明子さんってすごいと、あらためて思いました。
いろいろな部屋にお母さんは行くのですが、それが、とてもリアリティーがあるのです。
もしかしたら、家の見取り図を予め描いておき、それぞれの部屋から、この方向には何があるか考えて、絵を描いているのではないかしら。

そして、林さんの絵を見ていつもすてきだと思うのは、色彩のあたたかさと表情のやわらかさ。家族の心が結ばれているということが、絵を見ているだけで感じられます。
以前に書いた「おふろだいすき」(拙稿はこちら)のほかにも「こんとあき」「あさえとちいさいいもうと」のシリーズ、「びゅんびゅんごまがまわったら」「おててがでたよ」「くつくつあるけ」など、ほんとうにいい絵で、大好きです。

瀬田貞二さんのしゃれた文もいいです。これも大好きな「ナルニア国物語」のシリーズや「指輪物語」絵本では「三びきのこぶた」などの本の訳者です。

この本、いい本ですが、いろいろな家庭があるので、多くの子にぽんと読み聞かせるのには適さないかもしれません。
自分の子に読んであげるときには、この本の女の子のようなことを期待しちゃいけませんね。ぱいぽは、「今日は結婚記念日だね」と、電話をかけてもらっただけで満足しました(^^ゞ (春休みなので、登別の祖父母のところに遊びに行っています)

きょうはなんのひ?
日本傑作絵本シリーズ
瀬田貞二/作 林明子/絵
出版社名 福音館書店
出版年月 1979年8月
ISBNコード 978-4-8340-0752-7
(4-8340-0752-9)
税込価格 1,155円
頁数・縦サイズ 1冊 25cm


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うさぎのくれたバレエシューズ

ピン助仔猫の「珈琲・紅茶・日本茶」館さんのところで、ほぼ毎日桜の一枝を決めて写真をアップしてくれていました。固いつぼみがだんだんふくらんできて、昨日、ついに開きました。
札幌では、まだまだですが、もう桜の季節になっている地域もあるのですね。日本列島は広いなあ。

桜といえば、この本が好きです。

読んであげるのは、年長さんぐらいからの女の子がいいかなと思います。男の子でもいいと私は思うのですが…。(でも、うちの息子の反応は今ひとつでした)

これまで読んだなかで(そんなにたくさんではないけれど)これほど桜を美しくかいた絵本はありません。
桜のほのかな香りまで感じられる絵本です。

銅版画は南塚直子さん。文をかいた安房直子さんとのコンビでは、ほかにも「やさしいたんぽぽ」「青い花」などすてきな絵本をつくっています。

文の安房直子さんは「きつねの窓」をはじめ、「ライラック通りのぼうし屋」「ゆめみるトランク」など、すてきなファンタジーをたくさんかいている私の大好きな作家です。

バレエをはじめて5年もたつのに一向にうまくならない女の子。でも、音楽がなるとおどりたくてたまらなくなるのです。

上手にできなくても、やっぱり好きでやめられない…上手になりたい…そんな気持ちになることってあったなあ、というか、あるなあ。きっと子どもたちにもそんな経験のある子っていますよね。

上手になりたいと願っていた女の子のもとにバレエシューズが届きます。女の子は、そのバレエシューズをはいて山のくつやのもとに行きます。
くつやは満開の桜の木の中にあるのです。

その桜の美しいこと……。
そして、その木の下でうさぎたちとおどり、おどり終わったときに花びらが散っていく様子の幻想的なこと……。

家にもどった女の子はうさぎとおどった感じを忘れず風のようにちょうのように、花のようにおどることができるようになります。

女の子の思いの深さがうさぎたちの気持ちを動かしたのでしょうか。
幻想的な絵とともに、思いを持ちつづけることの大切さも心に残る1冊です。

大型絵本も出ています。
うさぎのくれたバレエシューズ
安房直子/文 南塚直子/絵
出版社名 小峰書店
出版年月 1989年10月
ISBNコード 4-338-06911-2
税込価格 1,365円
頁数・縦サイズ 1冊 28cm


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どろんここぶた

どろよごれ落としの投稿のあとは、どろんこつながりで、どろんこが大好きなこぶたの話を。

小学校1、2年生に読んだときが最も喜ばれました。大勢の子に読むにはやや小さめのなのですが、少人数に読んであげるにはいい絵本です。
読んだあとにまだたくさんの文字になれていない子たちが一人でも楽しめるのもいいです。

ここに出てくるこぶたは、飼い主のおじさんとおばさんにとてもかわいがられてくらしています。
  「せかいじゅうで いちばん かわいい こぶただもんなあ」

なんだか人間の子どもたちとお父さん、お母さんのような気がしませんか?
ほかにも、こぶたは、子どもたちとそっくりなんです。

  こぶたは、たべるのも、はしりまわるのも、ねむることもだいすき

  でも、なによりも なによりも すきなのは、
  やわらかーいどろんこのなかにすわったまま、しずんでいくことでした。

ね、小さな子どもたちって、食べるのが大好きで、いつも走っていて、遊び疲れるとぐっすり眠って寝顔がめんこいですよね。
そして、一つのことにこだわって、それをせずにはいられないというか、いつもそれをまずしてしまうというか、そんなところもあります。

こぶたにとっては、せずにはいられないことは、どろんこの中に座ってずずずずーっと沈むことだったわけです。(たいていの子どもたちも、どろんこ遊び好きですよね)

この、どろんこに沈んでいく時のこぶたの絵、「満足、満足」と、うっとりした顔をしていて、とても好きです。

……ところが、ある日、こぶたにとって大変なことが起こります。

飼い主のおばさんが、大好きなどろんこを掃除してしまったのです。
おばさんは、ついでにこぶたをおふろにいれて、リボンをつけたりもします。

別に筋には関係がないのですが、ここで、すごいと思うのは、どろんこの掃除の仕方です。なんと、掃除機で、どろんこをすっちゃうんです。これはローベルの発想?それとも、カルチャーの問題?

大好きなどろんこがなくなって、怒ったこぶたは家を出てどろんこさがしの旅に……。

どろんこさがしの旅のはてに、こぶたは町でやっとどろんこを見つけるのですが……それに沈んでみたこぶたは大変なことになってしまいます。

どんどん困っていくこぶたの表情がかわいそうだけど、かわいい……。

最後に、再びどろんこの中に沈んで満足そうなこぶたの顔で絵本は終わりますが、また安心できる場所にもどって、好きなものにあえてよかったね、と、ほっとする終わり方です。

作者のアーノルド・ローベルは「いろいろへんないろのはじまり」(拙稿はこちら)や、「ふくろうくん」そして「ふたりはともだち」「ふたりはいっしょ」などの、やっぱり心があたたかくなる絵本を書いています。

どろんここぶた
ミセスこどもの本
アーノルド・ローベル/作 岸田衿子/訳
出版社名 文化出版局
出版年月 1978年
ISBNコード 978-4-579-40243-4
(4-579-40243-X)
税込価格 897円
頁数・縦サイズ 64P 22cm

doronkokobuta
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どろよごれには、せっけんを

息子は野球の少年団に入っています。冬も、雪の上でのランニングと温室の中での練習があります。
ユニフォームは毎回洗っていますが、最近は雪解けの季節もあって、泥の汚れが洗ってもなかなかきれいになりません。汚れの上に汚れがのって、だんだん薄汚れたユニフォームになりました。
仕方がないかな……なんて、ちょっとあきらめていた昨日、練習から帰ってきた息子を見て、ドッヒャー!
ズボンが泥だらけ……。いつもにましてすごい!

ここで、思い出したのが、保育園の頃、泥だらけになってきた服の洗濯方法。
必要なものは、お風呂で使う石鹸。
方法は、水にぬらして石鹸でごしごしとこするだけ……。
びっくりするほど、よく汚れが落ちるんです。

これは一度でも洗濯をすると効果がないので、昔の泥汚れは落ちないだろうけど、今回の汚れは落ちるはず……。
早速お風呂から石鹸を持ち出して、ごしごし……。
とれる、とれる!
ユニフォーム自体の材質によるのでしょうが、前からたまっていた汚れまでとれちゃいました。これは、うれしい誤算です。
その後、洗濯機で洗うと、真っ白に(白いユニフォームなんです)……。

部屋にほしておいたユニフォームを遊びから帰ってきた息子が見て、びっくり。
「せっけんって、すごいね」
と、感動してくれました。やったね!

と、ここまで書いて、ちょっと反省。もっと早く、石鹸作戦をすればよかった。
……でも、そうすると、息子のあの感動はなかったわけで……ま、いいかな(^^ゞ

オオカミのひみつ

年中さんぐらいからだと思いましたが、1年生の子どものたちに読んでみました。
終始楽しんでいましたが、大人がおもしろいなと思うところは、一部の子しか反応しませんでした。
4年生の子たちにも読んでみたことがありますが、そういう部分も楽しんでいました。もしかしたらちょっと大きな子たちに向いている絵本なのかもしれません。

ただ、最後にオオカミが
「グ ギャ ゴ ゲ ギョ」
と、さけぶところは、どの学年の子も大笑いでした。

森のあばれんぼうのオオカミ。

  「さあて、きょうのひるめしはどれにしようかな。」
  そういって、あたりを みまわしただけで、もりのどうぶつたちは ふるえあがって
  にげだしていきます。

一見したところ怖いものなしのようですが、実は、大嫌いなものが一つだけありました。

その「大嫌いなもの」が、
  ほそながい からだで、
  オイッチニ オイッチニ
  とあるいているのを みると、
  おもわず、ゾゾゾーッとしてしまうのです。

いつもいばっているオオカミです。大嫌いなものがあることなんか、だれにも知られたくありません。
そのために、苦心惨憺。

「大嫌いなもの」が
 ポトリ
と前に落ちてきただけで、とびのいて、ドドドドドーッと林を走って逃げたときには、
  「あー、たまには こうやって
   おもいっきり うんどうでも しないとなー。」
と、苦しい言い訳。

追い詰めたコブタのおしりに、その「大嫌いなもの」がついていたときには、
  「なんて、まずそうな コブタだ」
なんて、言いながら食べるのをあきらめたりもします。

強いと思われなくてはならない運命も、なかなか大変なことです。秘密がばれて他の動物たちにばかにされたら、もう食べ物を得ることはできないですものね。

このオオカミ、ある日、ハイイロオオカミがやって来たときには、自分より大きな相手に一歩もひきません。
森中の動物たちが見ているなかで、2匹はプライドをかけてやりあいます。

と、その緊迫した雰囲気のなか、あの「大嫌いなもの」が、
 オイッチニ オイッチニ
と、オオカミのあしをはいあがってきたのです。

ハイイロオオカミがオオカミと戦う気満々なのに対して、オオカミは、もうハイイロオオカミのことなんかどうでもよくなってしまいます。ずれたやりとりのおかしさ。

そして、「大嫌いなもの」を振り落とそうと、とびあがった時……
……オオカミは、その「大嫌いなもの」のすみかに、着地してしまったのです。
何百というそれが、
 オイッチニ オイッチニ
と、オオカミに一斉にはいのぼってきました。

なかなかすごい状況です。

昔、あるキャンプ場で大嫌いな蛾が壁一面にとまっているトイレに入って、これが一斉にとびたったらどうなるだろう、と、考えたら(今でも考えると)血の気を失う私としては、オオカミのこの状況にとても同情してしまいました。

そして、オオカミは……。

文を書いた木村裕一さんは、あの「あらしのよるに」のシリーズの作者。話の筋のおもしろさに加えて、田島征三の絵がまた素敵です。

一生懸命強そうに見せているくせに、なんとなくユーモラスでとぼけたオオカミの顔や体の表情は、見ているだけで笑いがうかんできます。

また、「ドドドドドーッ」と逃げる様子を、たったひとふでであらわした場面に代表されるダイナミックな表現にもすごさを感じます。

極めつけは、「大嫌いなもの」に体にのぼってこられたときの、必死の様子。ここは、いつだれに読んでも、自分で何回見ても、ふきだしてしまう場面です。

楽しい気分になりたいとき、笑いたいときにはおすすめの一冊です。

ところで、オオカミの「大嫌いなもの」っていったいなんでしょう。そこまで書いてしまうのはどうかと思うのですが、知りたい方は、続きをどうぞ。
続きを読む >>

自分のブログに行けない

昨日は送別会で、帰ってきたのは今日でした。
なのに、6時に目がさめてしまったので、この投稿をすることにしました。

ところで、タイトルのように、このブログに来られなくなったのは、おとついの朝でした。
4時ごろ、仕事をしようと起き、何もまだしていないのに、息抜きだとばかりに、ブログを開いてみると……。

「サーバーが見つかりません」と……。

え、何?

記事の投稿ができる管理者のページから入ろうとすると……こっちもだめ。

前のブログサービスでは、おかしなことが起きたときは同じサービスを使っているほかの人のブログもそうなっていたので、同じJUGEMのブログへ行ってみると……。
……ちゃんと開けちゃいます。

これは、私のブログだけの現象なんだ!
と、思った瞬間、ちょっとしたパニック。

何?何?何?
もしかして、もうJUGEMは、使わせませんってこと?
私は、要注意人物?

要注意人物……心あたりは…そんなのないよ〜!

この時点まで仕事はストップ。やっとわれに帰って、仕事を始めたものの……やっぱり気になる。
……JUGEMのHPに行き、トラブルがあったと書き込みをしたのは、結局1時間30分後でした。

その日の夜、ドキドキしながら開いてみると……開けました。あっけなく。
JUGEMで対応してくれたのかな?
と、思ったのですが……。

その後、JUGEMUからメールが来ていたことを知り、読んでみると、「登録されたcookie情報に問題がある」ので、cookieの削除をしてね、と書いてありました。
その前に直っちゃったんですが……と、思いながら、cookieの削除をしたぱいぽでした。

でも、結局、何だったんでしょうね(^^ゞ

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くっくです。この名前、鳥ということでつけたほかはなんの意味もありませんが、気にいってます。カウンターの数字は「スランになりたいな」からのものです。数字が消えてしまうのはちょっと悲しかったので……。「スランの本棚」のカウンターはこれから7700をひいたものです(^^ゞ

キアです。ヴォクトの「スラン」に出てくるなかなか重要な登場人物キア・グレイの名前から拝借しました。ペットの名前に使われたと知ったら怒られそうです。
スランについて
ブログ「スランの本棚」のスランはヴォクトの古典的名作SF「スラン」からとりました。 スランというのは、新人類で、人の心を読むことができたり、知覚力や知力が現(?)人類よりはるかにうわまわっています。迫害され、表舞台からは姿をけしています。主人公のジョン・トマス・クロスはまだ9歳のスランの少年。人類や無触毛スラン(スランには触毛があるんです)に対して憎悪を持ちながらも、成長し能力が成熟していくなかで共存の道を模索していきます。 ね、なかなかいい感じでしょう。 前の「スランになりたいな」を始めるときに、たまたま「スラン」を読み返していたため勢いでつけました。勢いでつけたわりには気にいっています。 でも、この「スラン」絶版になっています。さびしいなあ。 ちなみに、昔アニメにもなった竹宮恵子の「地球へ」の主人公、ジョミーは、この「スラン」の主人公ジョン・トマス・クロス にちなんでいるそうです
                
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